目次

はじめに
第一章 原始時代
 第一節 先史時代の五島
 第二節 縄文式文化人
 第三節 弥生式文化人

第二章 古代史
 第一節 遣唐使と五島

第三章 中世史
 第一節 松浦一揆と青方氏
 第二節 宇久氏の五島統一

第四章 五島藩史
 第一節 倭寇と海外貿易
 第二節 玉の浦納の乱
 第三節 朝鮮の役と大浜主水上訴事件
 第四節 藩士の序列決定
 第五節 島原の乱起こる
 第六節 異国船封鎖と参勤交替
 第七節 寛政年間の領内事情
 第八節 富江藩分知
 第九節 石田城築城
 第十節 富江藩騒動

第五章 漁民の生活相
 第一節 網漁の時代的変遷
 第二節 釣漁師たちの活躍
 第三節 鰹漁の変遷
 第四節 捕鯨業の起源とその後
 第五節 五島珊瑚の顛末
 第六節 漁師たちの縁起
 第七節 製塩業者の起源

第六章 農民の生活相
 第一節 伐採と開墾
 第二節 農耕と野獣
 第三節 検地と年貢
 第四節 甘藷の伝播
 第五節 土づくり農民魂

第七章 宗教と生活
 第一節 遊行僧と民間信仰
 第二節 地蔵と霊験信仰
 第三節 キリスト教の伝来
 第四節 キリスト教の復活
 
第八章 五島概念
 第一節 流人の島五島
 第二節 交易と交通
  ○海上交通 ○陸上交通
 第三節 教育の草創期

第九章 人口推移と地域集団
 第一節 福江直りと城下町
 第二節 五島の地域形成
 ◎奥浦掛 ◎崎山掛 ◎本山掛 大浜掛
 ◎久賀掛 ◎椛島掛 ◎富江町 ◎岐宿町
 ◎三井楽町 ◎玉之浦町 ◎奈留町 ◎若松町
 ◎奈良尾町 ◎上五島町 ◎有川町 ◎新魚目町

第十章 風俗習慣
 第一節 年間行事
 ◎正月行事 ◎二月行事 ◎三月行事 ◎四月行事
 ◎五月行事 ◎六月行事 ◎七月行事 ◎八月行事
 ◎九月行事 ◎十月行事 ◎十一月行事 ◎十二月行事
 第二節 生涯行事
 ○結婚 ○葬式 ○建築 ○船おろし ○子供の遊びいろいろ

資料編
●五島家系譜
●富江藩五島家系譜
●戸口調査票
●五島史年表

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ゆうとく薬局
直線上に配置
第一番 竺和山霊山寺  本山村  明星院
  霊山の釈迦のみまえにめぐりきて
        よろずの罪もきえうせにけに
第二番 日照山極楽寺  明星院  護摩堂
  極楽の弥陀の浄土へゆきたくば
       南無阿弥陀仏くちぐせにせよ
第三番 亀光山金泉寺  三尾野  来光坊
  極楽の宝の池を思えただ
      黄金の泉澄みたたえたる
第四番 黒巌山大日寺 明星院 行者堂
  ながむれば月白たえの夜半なれや
       ただ黒谷のすみぞめのそで
第五番 無尺山地蔵寺 吉田郷 地蔵堂
  六道の能化の地蔵大菩薩
      みちびき給えこの世のちの世
第六番 温泉山安楽寺 久木山 鎮守堂
  かりの世に知行あらそうむやくより
       あんらく国の守護をのぞめよ
第七番 光明山十楽寺 久木山 地蔵堂
  人間の八苦を早くはなれなば
       いたらんかたは九品十楽
第八番 普明山熊谷寺 三番町 地蔵堂
  たきぎとり水くま谷の寺にきて
       難行するも後の世のため
第九番 正覚山法輪寺 二番町 地蔵堂
  大乗のひぼうもとがもひるがえし
         転法輪の縁とこそきけ
第十番 得度山切幡寺 一番町 地蔵堂
  よくしんをただひとすじに切幡寺
       のちの世までの障りとぞなる
第十一番 金剛山藤井寺 新二番町 地蔵堂
  いろも香も無非中道のふじい寺
       真如の波のたたぬ日もなし
第十二番 摩盧山焼山寺 新一番町 地蔵堂
  のちの世を思えばくぎょう焼山寺
       死出や三途の難所ありとも
第十三番 大栗山大日寺 大工町 地蔵堂
  阿波のくに一の宮とやゆうだすき
      かけてたのめやこの世のちの世
第十四番 盛寿山常楽寺 鍛冶屋町 地蔵堂
  常楽の岸にはいつかいたらまし
       ぐぜいの船にのりおくれずば
第十五番 法養山国分寺 唐人町 明神堂
  薄く濃くわけわけ色を染めぬれば
         流転生死の秋のもみじば
第十六番 光燿山観音寺 唐人町 地蔵堂
  わすれずもみちびきたまえ観音寺
         西方せかい弥陀の浄土へ
第十七番 瑠璃山井戸寺 樫河 地蔵堂
  面影をうつしてみれば井戸の水
       むすべば胸のあかやおちなん
第十八番 母養山恩山寺 松山 地蔵堂
  子をうめるその父母の恩山寺
       訪ぶらいがたきことはあらじな
第十九番 橋池山立江寺 大月山 大月堂
  いつかきて西のすまいのわがたつえ
      ぐぜいの船にのりていたらむ
第二十番 奥の院慈眼寺 大月山 大月堂
  あまとおや鶴の奥山おくたえて
       願う攻力に法ぞかよわん
第二十一番 舎心山太竜寺 戸楽 地蔵堂
  大竜のつねにすむぞやげにいわや
       舎心開持はしゆごのためなり
第二十二番 白水山平等院 中山 軽成院
  平等にへだてのなきときくときは
       あらたのもしき仏とぞみる
第二十三番 医王山楽王寺 向町 地蔵堂
  みな人のやみぬるとしの楽王寺
       瑠璃の楽をあたえまします
第二十四番 室戸山最御崎寺 水主町 観音堂
  明星のいでぬるかたのひがしでら
       くらき迷いはなどかあらまし
第二十五番 宝珠山津照寺 奥町 地蔵堂
  のりのふねいるかいずるかこの津寺
       迷うわが身をのせてたまえや
第二十六番 竜頭山金剛頂山 宗念寺
  往生にのぞみをかくる極楽は
       月のかたむく西寺のそら
第二十七番 竹林山神峰寺 宗念寺大師堂
  みほとけの惠のこころ神峰
    山もちかいも高き水音
第二十八番 法界山大月寺 中野 長善寺
  つゆしもとつみをてらせる大月寺
    などかあゆみをはこばざらまし
第二十九番 摩尼山国分寺 観音寺
  国をわけたからをつみてたつ寺の
      末の世までの利益のこせり
第三十番 妙色山安楽寺 大円寺
  人多くたちあつまれる安楽寺
       むかしも今もさかえぬかな
第三十一番 五台山竹林寺 上大津 地蔵堂
  なむもんじゅ三世諸仏の母ときく
       われも子ごころ乳こそほしけれ
第三十二番 八葉山禅師峰寺 三尾野 地蔵堂
  静かなるわがみなもとのぜんじぶじ
       うかぶ心は法のはやぶね
第三十三番 高福山雪蹊寺 辰ノ口観音堂
  旅のみちうえしもいまは高福寺
       のちのたのしみ有明の月
第三十四番 本尾山種間寺 清浄寺
  世のなかにまける五穀の種間寺
       ふかき如来の大悲なりけり
第三十五番 医王山清滝寺 神宮寺
  澄む水をくめば心の清滝寺
       波の花ちる岩の羽衣
第三十六番 独鈷山青竜寺 長手 地蔵堂
  わずかなる泉にすめる青竜は
       仏法守護のちかいとぞきく
第三十七番 藤井山岩本寺 崎山 大通寺
  六つのちり五つのやしろあらわして
       ふかき仁井田の神のたのしみ
第三十八番 蹉蛇山金剛福寺 大浜 来迎院
  補蛇落やここは岬の船のさお
       とるもすつるも法のさだやま
第三十九番 赤亀山延光寺 元 西光院
  南無薬師しよびよう悉除の願なれば
       まいるわが身をたすけたまえよ
第四十番 平城山観自在時 堤郷 地蔵堂
  心願や自在の春に花さきて
       浮世のがれてすむやけだもの
第四十一番 稲荷山竜光寺 増田 地蔵堂
  この神は三国流布の密教を
       守らせ給う誓とぞきく
第四十二番 一(王果)山仏木寺 高田 地蔵堂
  草も木も仏になれる仏木寺
       なお頼もしきちくにんてん
第四十三番 源光山明石寺 野中 慈光院
  きくならく千手ふしぎの力には
       大ばんじやくもかろくあげ石
第四十四番 菅生山大宝寺 籠渕 毘沙門堂
  いまの世は大悲のめぐみ菅生山
       ついには弥陀のちかいをぞまつ
第四十五番 海岸山岩屋寺 小田 地蔵堂
  だいしようの祈るちからのげに岩屋
       いしの中にも極楽ぞある
第四十六番 医王山浄瑠璃寺 六方 地蔵堂
  極楽の浄瑠璃世界たくらえば
       うくる苦楽はむくいならまし
第四十七番 熊野山八坂寺 平蔵 観音寺
  花をみて歌をよむ人は八坂寺
       さんぶつじょうの縁とこそ聞け
第四十八番 清滝山西林寺 樫ノ浦 観音寺
  弥陀仏の世界をたずねゆきたくば
       にしのはやしの寺にまいれよ
第四十九番 西林山浄土寺 奥浦 栄林寺
  十悪のわが身をすてずそのままに
       浄土のてらにまいりこそすれ
第五十番 東山繁多寺 戸岐浦 地蔵堂
  よろずこそ繁多なりとも怠らず
       諸病なかれとのぞみいのれよ
第五十一番 熊野山石手寺 戸岐ノ首 地蔵堂
  西方をよそとはみまじ安養の
       寺にまいりてうくる十らく
第五十二番 滝雲山太山寺 唐船浦 地蔵堂
  太山にのぼれば汗のいでけれど
       後の世おもえばなんの苦もなし
第五十三番 須賀山円明寺 岐宿 金福寺
  来迎の弥陀のひかりの円明寺
       てりそうかげは夜な夜なの月
第五十四番 近見山延命寺 岐宿 地蔵堂
  くもりなき鏡のえんとながむれば
       残さずかげをうつすものかな
第五十五番 別宮山南光坊 白石 地蔵堂
  このところ三島の夢のさめぬれば
       別宮とてもおなじすいじゃく
第五十六番 金輪山泰山寺 渕ノ本 地蔵堂
  みなひとのまいりてやがて泰山寺
       らいせの引導たのみおきつつ
第五十七番 府頭山栄福寺 大川原 地蔵堂
  この世には弓矢を守る八幡なり
       らい世は人を救う弥陀仏
第五十八番 作礼山仙遊寺 三井楽 良永寺
  たちよりて作礼の堂にやすみつつ
       六字をとなえ経をよむべし
第五十九番 金光山国分寺 浜栗里 行者堂
  守護のため建ててあがむる国分寺
       いよいよめぐむ薬師なりけり
第六十番 石鉄山横峰寺 竃郷(浜の栗) 行者堂
  たてよこに峰や山べに寺たてて
       あまねく人をすくうものかな
第六十一番 栴檀山香円寺 柏郷 地蔵堂
  後の世を思えばまいれ香円寺
       とめてとまらぬ白滝の水
第六十二番 天養山宝寿寺 丑の浦 地蔵堂
  さみだれのあとに出でたる玉の井は
      白坪なるや一の宮かわ
第六十三番 密教山吉祥寺 梅津 地蔵堂
  身の内のあしきひほうをうちすてて
       みな吉祥をのぞみいのれよ
第六十四番 石鉄山前神寺 丹奈 観音堂
  前は神うしろは仏ごくらくの
      よろずの罪をくだくいしづち
第六十五番 由霊山三角寺 山内 通福寺
  おそろしや三つのかどにもいるならば
       こころをまろく慈悲を念ぜよ
第六十六番 巨亀山雲辺寺 山内 薬師堂
  はるばると雲のほとりの寺にきて
       月日をいまはふもとにぞ見る
第六十七番 小松尾山大興寺 井出関 地蔵堂
  うえおきし小松尾でらを眺むれば
      のりの教えの風ぞふきぬる
第六十八番 琴弾山神恵院 松山 地蔵堂
  笛の音も松吹く風も琴ひくも
       歌うも舞うも法りのこえごえ
第六十九番 七宝山観音寺 山内坂上 地蔵堂
  観音の大悲のちから強ければ
      重きつみをも引きあげてたべ
第七十番 七宝山本山寺 山内高田 地蔵堂
  もとやまに誰がうえたる花なれや
       春こそたおれたむけにぞする
第七十一番 剣五山弥谷寺 山内柿ノ木場 地蔵堂
  悪人とゆき連れなんもいやたにじ
       ただかりそめもよき友ぞよき
第七十二番 我拝師山曼荼羅寺ウツボギ 地蔵堂
  笠はありその身はいかになりぬらん
       あわれはかなきあめがしたかな
第七十三番 我拝師山出釈迦寺 二本楠 地蔵堂
  まよいぬる六道衆生すくわんと
       とうとき山にいずる釈迦寺
第七十四番 医王山甲山寺 富江 寶性院
  十二神みかたにもてるいくさには
       おのれと心かぶとやまかな
第七十五番 五岳山善通寺 富江 瑞雲寺
  われすまばよも消えはてじ善通寺
       深きちかいの法のともしび
第七十六番 鶏足山金倉寺 富江 妙泉寺
  まことにも神仏僧をひらくれば
       真言加持のふしぎなりけり
第七十七番 桑多山道隆寺 富江 実相寺
  ねがいをば仏道隆にいりはてて
       菩提の月を見まくほしさに
第七十八番 仏光山郷照寺 上ノ平 地蔵堂
  踊りはね念仏となうどうじょう寺
       拍子をそろえ鐘をうつなり
第七十九番 金華山高照院 幾久山 天福寺
  じゅうらくの浮世のなかをたずぬべし
       天皇さえもさすらいぞある
第八十番 白牛山国分寺 小川 地蔵堂
  国を分け野山をしのぎ寺々に
       まいれる人をたすけましませ
第八十一番 綾松山白峰寺 小川原 地蔵堂
  霜さむく露しろたえの寺のうち
       み名をとなうるのりの声々
第八十二番 青峰山根香寺 中須 地蔵堂
  よいのまのたえふる霜のきえぬれば
       あとこそ鐘の勤行のこえ
第八十三番 神豪山一の宮寺 荒川 寶泉寺
  讃岐いちのみやのみまえにおうぎきて
       かみの心をたれかしらゆう
第八十四番 南面山屋島寺 荒川 地蔵堂
  梓弓やしまの寺に詣でつつ
       祈りをかけて勇志もののふ
第八十五番 五剣八栗寺 玉之浦 西方寺
  ぼんのうを胸の智火にて八栗をば
       修行僧ならでたれか知るべき
第八十六番 補陀落山志度寺 玉之浦 観音堂
  いざさらば今宵はここに志度の寺
      祈りの声を耳にふれつつ
第八十七番 補陀落山長尾寺 大宝寺 護摩堂
  あしびきの山鳥の尾の長尾寺
       秋の夜すがらみ名をとなえて
第八十八番 医王山大窪寺 大寶寺
  南無薬師諸病なかれとねがいつつ
       まいれる人は大窪の寺
 
 平山徳一氏(故人)の『五島史と民俗』の再版されることになりました。氏は、この島をこよなく愛し、生前は「ごとうアイランドプレス」をはじめとする私たちの活動にも多くの助言をいただきました。

 ここでご紹介いたしました文章の中にも含まれていましたが、この島で生きていく若者に対するメッセージに溢れた著書になっています。今、この島は大きな転換期を迎えています。できるだけ多くの若者に読んでいただき、これからの方向性のヒントをつかんでいただければと思います。(発行人 平山匡彦)

五島新四国八十八箇所霊場(明治19年文書)

<五島史と民俗〜本文より>

平山徳一著
 『五島史と民俗』

−未来を創るためには先人たちの一つ一つの足跡に今私たちが、どう答えようと試みるかが最も大切であって、現実は、追憶のぬるま湯につかって鼻うたを唄うような生易しいものではなく、島の人びとが島の歴史を忘れたとき島は斜陽化することを、厳粛に受けとめなければならないからである。

 現在には、縦の軸としての時間と歴史的な感覚があり、横軸には無限の空間と地理的条件があって、人間はいや応なしにその縦横の接点に生き、その制約からのがれることはできない。だから若者たちは今、後ろ鏡と前鏡の合わせ鏡に五島の未来像を写し出して島おこしに懸命である。

 −中略−

 しかし島を去ったすべての人が魅力を失ったわけではない。なかには都の空が黄昏てくると西空に郷愁を潤ませ、ほろ酔いきげんで島を自慢するものもいるはずである。

 その残された島の灯を消さないよう、時世の大きなうねりの中で島の若者たちは郷土愛に燃えているのである。

 島の若者たちは資本を引き出すことの大切さも知っているし、その前に島民のアイデアを引き出すことがもっとも大切であることも自覚している。また離島振興法ができたから島がよくなるのでなく、島がよくなろうとするとき、法が生きることもよく知っている。

 だから若者たちの血潮がおどるのであって、その若者たちの魂を刺激するような応援歌はないものだろうかと、思いついたのがこの度の推こうであった。−(はじめにより)−

「五島史と民俗」平山徳一著 3,980円
長崎県五島市の五島市観光協会、堀本書店、荒川温泉・豆谷旅館、著者の三男が経営する侑徳薬局にて販売しています。
また、メールでのご注文も受け付けています。(2冊から送料・手数料無料)
詳しくは、「購入について」をご覧になり「お問い合わせ」よりご注文ください。